アクションの概要説明

今回は、PADの解説にインスタンスといった用語が出てきますが、この「インスタンス」とは?について解説したいと思います。私もPADを始めたころはこの用語は初めて聞いたので「?」と戸惑った記憶があります。覚えてみると難しい話でないので気楽にご覧ください。
インスタンスとは?
インスタンスは、日本語に単純に訳すと「例・場合・事例」などになるようです。使用方法からするとこれではまだしっくりこない感じがします。わたしは使い方から、日本語訳は「関連する」が適正かと思いました。

Excelインスタンスとは?
「エクセルの起動」のアクションで「空のドキュメントを使用する」を使用して起動し、アクションを起動すると空のExcelが開き、変数としてExcellinstanceが生成されます。
この状態はExcellとPADが「Excellinstance」といった変数の名称で「関連ついた状態」になります。

後のアクションでExcellinstanceといった変数名を指定してExecll操作をすると、今回開いた「空のドキュメント」が操作対象のExcellであることをPADが認識することができます。
以下の場合は、Excellインスタンスに「Excellinstance」といった変数名を指定していますので、先のアクションで開いた「空のドキュメント」に対してセル「A1」のデータを読み取る指示をしているアクションになります。

インスタンスの必要性
インスタンスを使用するうえで実践的に理解するために「複数のExcellブック」PADで操作してみましょう。今回は下イラストの通り、「空のドキュメント」と、「果物販売数量xlsx」の2個のファイルをPADで立ち上げたと想定します。

この際に、空のドキュメントを開いたときには、「Excellinstance」変数、果物販売数量.xlsxを開いたときには「Excellinstance2」変数が生成されています。これで2個のExcellブックが2個の変数名でそれぞれ関連付けられて、区別することができました。
以降のアクションでこの2つのインスタンス変数名を使い分けることにより、PADは複数のExcellブックを扱うことができるようになります。インスタンスは変数名で関連付けられますので、2個以上でも問題ありません。今回は、アクションを作成したときにインスタンス変数名が自動で付けられましたが、インスタンス名はユーザが任意に変更することができますので、作成者が分かりやすいように名称をつけましょう。
他のインスタンス
良く使用されるインスタンスの例は以下の通りです。
- Browserインスタンス:EdgeなどWebブラウザーと関連付け
- Outlookインスタンス:デスクトップ版Outlookを関連付け
- Wordインスタンス:デスクトップ版Outlookを関連付け
- Accessインスタンス:デスクトップ版Outlookを関連付け
デスクトップ版とはブラウザ版でない、PCにインストールされるソフトです。
他のインスタンスもExcellインスタンスと同様の使用方法となりますが特に大きな違いはありません。